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誠信書房より発売されている下記のビジネス本より一部抜粋し私流の解釈でご紹介します
影響力の武器(第3版)-なぜ人は動かされるのかー
・ロバート・B・チャルディーニ著(社会行動研究所訳)
人は一度、決めたこと(コミットメントしたこと)による影響力に縛られ、そのことに気がつかない限り、頑固なほどに自分の行動を正当化してしまいます。
利益がある話、例えば割り引きなどで商品の購入または何らかのグループに勧誘され契約を決めた(コミットメント)とします。
その後、しばらく話をした後に、さっきの割引はもう期限切れだったと告げられたとします。
その場合、購入を決めた人はどうするでしょう?
驚くことに、ほとんどの人はコミットメントしたことを守り、意思を変えないことが多いのです。
これは、相手と話をしていろいろ情報を得ているうちに(時間稼ぎ?)、コミットメントした理由の他に、「自分の中で新たな承諾した理由」を「自分でいくつも作り出してしまう」からだと考えられています。
自分の判断の正当性を保証する言い訳を大量に作り出すと考えて下さい。
これはいろいろな条件を細かくコミットメントさせた方がより効果的でしょう。
たくさんのコミットメントを持った状態ならば、購入者は最初に決めた一番大きな理由を反故にされても、契約を決めた理由の一つがなくなっただけで、決意をかえるまでの理由にはならなくなっているからです。
コミットメントしたことのへの思考の一貫性を無意識に守ろうとする力が働いていることもあります。
そのため、この心理的影響は大変強力なものとなります。
購入者は悩んで契約したほどこの影響を強く受けます。
自分で自分の思考を縛り、(実は縛らされていることに気づかず)販売者の誘導にまんまと乗せられていることすら気づかずにいるのです。
購入者の脳は、自分の判断が正しかったと言うことを正当化することに躍起になっているからです。
集団に所属して生きてきた人類のDNAに組み込まれている習性なのではないかと考えます。
人間の思考は自分が思っているより自由ではないといえるのではないでしょうか。
以上、影響力の武器よりの考察でした。
お付き合い頂ありがとうございました。